築地4丁目の交差点から晴海通りを月島方面へ、勝鬨橋手前を左折してローソンを過ぎて20メートル位のところに美味しい500円牛タンカレーがある。温泉卵を乗せた美味しいホロホロの牛タンが入ったこのカレー、日本でコスパランキングベストスリーには入るであろうその牛タンカレーを食べた後、聖路加病院で付け待ちしてると、自分の番になった。
しかし病院から流れてきた人ではなく地元のおそらくタワマンあたりから歩いて来たお母さんと5歳位の娘さんが後ろからのろうとしている。ドアを開けていつもの挨拶。
「ご乗車ありがとう御座います。」
「サカモト小学校までお願いします。」
自分の知らない小学校ではあった(注※タクシー運ちゃんは何処でも何でも知ってるわけではない。小学校など名前を言われても地元の小学校位しか連れて行けないということはご理解頂きたい)がナビを駆使してなんとか目的地を発見。そんなに遠くはない。恐らくお兄ちゃんの事で学校へ行くのか、この5歳位の娘ちゃんのことで手続きにでもいくのだろうか。
八重洲通りに出たら平成通りを右にいくと左側にあるようた。聖路加から度々東京駅に行くときに使う八重洲までのあの裏道を使えばよいだろう。
聖路加を左に出ると、そのまま裏道をひたすらまっすぐいくと八重洲通にぶつかるのだ。そこから平成通りを右にいくには車線を一番右に入って行かないとなので、交差点では右からの車が来なくなったら行こうなどど組みたてていると、娘ちゃんの心の声がでちゃっている。
「ママ、くさい〜」
。。。牛タンカレーを食べたすぐだからか。。。いやそんなに匂いは残ってないはずだ。。。ということはこの車の持つ臭さ自体そのものだろう(T_T)。実は最初この車に乗る時、俺も思ったのだった、工場長くさい〜と。(注2※ この場合工場長に何にも責任はない)
タクシーでは1台の車を2人またはそれ以上の人数でシェアする。なので自分がタバコを吸わなくても、裏で乗る人が吸う人であれば、服などから次第に車に匂いがついてしまうのだ。
「ママくさい〜」
子供は正直で時に残酷な生き物だという。だがこの場合、この子に全く非はない、私の車両匂い管理の不行き届きによるものなのだ。
「ママ、くさい〜」
、、、子供は正直だ。ごめんね、、、心でつぶやく。今となればちゃんと口に出して謝ればよかったのだが。。
「ママ、くさい〜」
目的地までそんなに遠くはない。距離にして2キロ程度であろうか。もう着くし、なんとか踏ん張ってね。。
「ママ、くさい〜」
「そんなに臭くないよ〜、じゃあ100数えてごらん、それまでに着くから。」
小学校に着く距離を逆算して、最適な時点で100という数値を放つお母さんの機転の効いたフォローに涙する(T_T)
「い〜ち、に〜い、さ〜ん、し〜ぃ、、、」
子供は素直で純粋だ。お母さんの言った通り娘ちゃんは100を数え始めた。
「ご〜じゅろく、ご〜じゅしち、、、」
ぬお、もう半分過ぎとる!急げ俺!
キキーッ。到着しました、○○円になります。
「本日はご乗車ありがとうございました、またのご利用お待ちしております。」
(娘ちゃんよ、本当にごめん。お母さんも臭かったろうにフォローしてくれて本当にご乗車ありがとう御座いました!)
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